ブラック企業、宇宙へ行く番外編2~「Metal Velvet™【メタルベルベット】」と「IR1500」、宇宙開発用の暗室用途での比較~
みなさま、こんにちは。暗素研のサクライです。
今回は番外編の2ということで、宇宙開発用の暗室用途でのAcktar社の「Metal Velvet™」と弊社の誇る赤外線吸収布「IR1500」を比較していきたいと思います。
これまでのブログシリーズは以下のリンクを参照ください。
第一弾 【スタートラッカー】ブラック企業、宇宙へ行く【人工衛星】
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第二弾 【天体望遠鏡】ブラック企業、宇宙へ行く2【迷光防止】
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第三弾 【JASMINEプロジェクト】ブラック企業、宇宙へ行く3【天体望遠鏡の迷光防止】
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第四弾 【フライバイ探査時の天体追尾】ブラック企業、宇宙へ行く4【宇宙機姿勢決定実験】
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▼ 前回の番外編はこちら
Acktar社の「Metal Velvet™」、言わずと知れた宇宙開発用途での反射防止膜で、最も有名な素材と言っても過言ではありません。
アルミ上に拡散反射する黒い膜を製膜したそのホイルは、波長が8μm程度までの光の反射を1%程度までに抑えます。また、「低アウトガス性」や「高い清浄度」を誇る素材のため、人工衛星の内部にも使えるという特性を持っています。宇宙開発で低反射と言えば、まずAcktar社の素材が検討されるほど信頼性の高いものになっています。
しかし、この「Metal Velvet™」にも弱点はあります。
1. Metal Velvet™ の弱点:コストとデリケートさ
まず、非常に高価です。HPで確認すると、20cm×60cmのサイズ一枚で5万円以上。非常に高い。例えば暗室などの大面積の設備の内壁の施工をする場合に「Metal Velvet™」を使用すると非常に高価になってしまいます。
次に、耐摩耗性が低い。摩耗に対する耐性が低いため、黒色面に触れることは避ける必要があります。つまり、人が触れる可能性のある暗室などの壁面や床面に使うには素材としてデリケートである、という弱点があります。
2. IR1500 の優位性:低反射・高耐久・低コスト
これに対して、弊社の誇る赤外線吸収布「IR1500」は1500nmまでの可視光-近赤外域での反射率0.5%以下の反射率と、「Metal Velvet™」よりも低い反射率を維持します。さらに、植毛布のため、「Metal Velvet™」よりも高い耐摩耗性を持ちます。
なにより、価格が950mm×20mで121,000円です。1㎡あたりのコストを比較すると、その差は歴然です。
【1㎡あたりのコスト比較】
Metal Velvet™
約290,000円
IR1500
約64,000円
コスト差 4.5倍以上 大面積を使用する場合、「IR1500」の圧倒的なコストメリットが際立ちます。
3. 適材適所の素材選び
もちろん、「IR1500」にも弱点はあります。植毛布のため、どうしてもパイル落ちの可能性はあるので、清浄度は「Metal Velvet™」に劣ります。また、低アウトガス性もないため、人工衛星の内部や、実際に宇宙に行く箇所に使うには、不安があります。
しかし、赤外線の迷光も問題となる宇宙空間を再現する暗室や、LiDAR試験をおこなう実験室の内壁には、低コストかつ低反射な「IR1500」は最適解だと言えます。
実際にJAXAさまで、スタートラッカー開発用暗室に採用された実績もあります。
▶ JAXA採用時のプロジェクト詳細はこちら
IR1500 と Metal Velvet™ の比較
| メーカー | 製品名 | 反射率 | ㎡当たりの価格 | 清浄度 | アウトガス | 耐摩耗性 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 暗素研 | IR1500 |
・250~1500nm:0.5%以下 ・1500~2500nm:1%以下 ・2.4μmまで:2%以下 |
64,000円 | 静置状態で発塵なし | × | △ 強い接触で毛倒れあり |
| Acktar | Metal Velvet™ | ・8μmまで:1%以下 | 290,000円 | Class 10000 / ISO 7 | ○ | × |
IR1500とMetal Velvet™の比較表
これから可視光~近赤外領域までの迷光を防止した暗室を作製することを検討している方は、一度「IR1500」をご評価ください。必ず満足いただけると思います。
それでは今回はこの辺で。 暗素研のサクライでした。
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